ゆめ、だからいっしょに走って逃げて

ルームメイトの女の子とベッドでキスしていた。
彼女は淡い茶色に染めたふわふわの長い髪と、珍しいグレーの神秘的な目をしてる。明るい日の下で見るとちょっとだけ目元が猫に似てる。
チャイムが鳴る。
下着姿で、仕方なく私がドア穴から外をのぞく。
見たくない顔だった。とんでもなく仕方なしに細くドアを開けると猫がするっと外に出て行ってしまう。
玄関先でよく知らない男に罵りと平手打ちを受けてなんだかぼんやりしてしまう。

彼女には恋人がいる。
私はこの国の言葉がまだほとんど話せない。でも大まかな意味はわかる。

バスルームで泣いてる私を彼女は慰めてくれる。


彼女はありのままのわたしを最高だと言ってくれる。
いつものように、微笑みながら彼女は言う。
わたしから見たらあなたは充分完璧よ。だから自分を簡単に卑下したりしないで。